開店・開業祝いとは
お店、ショップや飲食店がオープンした際に、贈るのが開店、開業祝いです。
医院や事務所を開業した際にも贈ることもあり、頻繁に遭遇することがなかったとしても、この大きな出来事にはできるだけのお祝いを贈りたいものですね。
だけど余り友人、知人の開店祝いや開業祝いに遭遇したことがない……何を贈るべきか、どんなタイミングで何を渡すべきか……?
記念になる日のお祝いだからこそ、マナーを守って、できるだけ喜んでもらえるものを贈るために。
開店、開業祝いのマナーやタイミングを覚えておきましょう。
開店・開業祝いを渡すタイミングはいつ?
開店祝い、開店祝いはどれくらいのタイミングで渡すのがベストでしょうか?
基本的に開店祝い、開業祝いはその開店日、開業日の一週間前から当日までに送るのが定番です。
開店パーティなどが行われる場合はその当日に持っていっても良いのですが、例えばそれが場所を取るもの、インテリアとして飾るものだとパーティの最中に飾らないといけなくなり、先方に手を取らせてしまいますね。
そんな事態を防ぐためにも、できるだけ開店日、開業日の当日までには届けられるようにしましょう。
遅れた場合は?
もしも贈るものを悩んでいたり、別件で忙しくて開店祝い、開業祝いを贈る太民が遅れた場合はどうしたらいいのか?
開店後、開業後の一週間以内であれば、開店祝いや開業祝いとして熨斗、札を付けて贈っても大丈夫です。
それ以上過ぎるようであれば熨斗や札は付けずに「遅れたけれど」とお祝いのメッセージを付けて贈るようにすると良いでしょう。
お祝いの気持ちがあるならば、多少遅れてもお祝いすることは失礼ではありません。
遅れたから……と尻込みせず、思いを届けましょう。
開店・開業祝いの相場と金額はいくら?
お祝い事なので金額は張り込めるだけ……というのも、実は良くありません。
例え仲が良い相手でも、張り込み過ぎると相手も恐縮してしまうからです。
そうならないようにも開店、開業祝いには大体の相場を知った上で、金額を決めましょう。
張り込み過ぎず、相手の遠慮しない額を選ぶのも、相手との関係をこれからもより良いものとするためのマナーです。
その相場ですが、贈る相手との関係によって変動します。
ここでは相手との関係、それぞれの相場を解説しましょう。
友人・知人の場合の相場・金額
友人や知人の場合は大体5,000円くらいから、10,000円前後が妥当です。
特にあまり面識のない知人から高額なものを贈られると、相手も恐縮してしまうのでご注意を。
ただし友人関係においては、長年の大切な友人であったり、その友人が開店、開業に至るまでの苦労を知っていたりするケースもありますよね。
そういった関係であれば、もう5,000円前後ほど張り込んでも良いでしょう。
相手との関係も考慮して、どれくらいの額を贈るかを最終的に決めて下さい。
家族・兄弟・親族の場合の相場・金額
家族や兄弟、親族の開店、開業祝いの額もその相手との関係によって変動します。
一般的に親子間では30,000円から50,000円ほど。
相手と兄弟ならば、20,000円から30,000円ほど程度が相場です。
もしも兄弟一同でご両親に、などのケースの場合は、その金額を合わせた額を贈るようにすると良いでしょう。
もちろんあまりに大きすぎる金額を贈ると家族間でも驚かれると思いますので、そこは加減しつつ額を決めて下さい。
無理をするのはナンセンスです。
親戚なら10,000円から30,000円程度で、これも関係によって決めましょう。
取引先等ビジネス、会社の場合の相場・金額
取引先、ビズネス相手の開店、開業祝いはお値段に注意が必要です。
相手との関係によっては張り込み過ぎても、低すぎても今後のお付き合いが難しくなってしまうケースもあります。
例えばごく普通の取引先であるならば、10,000円から30,000円程度で。
相手と長いお付き合いをしている、もしくは重要な取引先の場合は30,000円から50,000円程度で、他の取引先にあまり見劣りしないようにするのがベストです。
贈りものは金額ではないと言いつつも、他の取引先に比べて差が大きすぎるとどうしても目に付いてしまうので、気を付けるポイントですね。
開店・開業祝いに定番の贈り物ランキング
開店、開業祝いは何を贈るのがベストでしょうか?
どんな物を贈れば良いか悩んでいる人の参考になるように、開店祝いや開業祝いで選ばれている定番の贈り物をランキングしてみまたので、見ていきましょう。
1位:花
2位:現金または金券
3位:カタログギフト
これらが良く開店祝い、開業祝いで選ばれている贈り物です。
それぞれどんな良さがあるのか、またその贈り物を選ぶとしたらどんなものが良いのか、少し細分化しつつご説明してきます。
第1位 花
やはりどんなケースのお祝いでも欠かせない定番の贈り物と言えば、花です。
開店祝い、開業祝いに花輪や鉢植えが店先に並んでいるのは定番だけでなく、見ていて目に付くのでお客さんを呼び込む良い目印にもなります。
とは言え、花が良いと言ってもどんなお花が良いのか?
たくさんあるだけに、定番であるだけにその種類も様々で、花と一口に言われても難しいという人もいるでしょう。
そこで開店祝い、開業祝いにおススメの花の贈り物をご説明しますね。
胡蝶蘭
開店、開業祝いに花を贈るなら、定番中の定番と言えるのが胡蝶蘭です。
新しくできたお店の店先にずらりと並んだ胡蝶蘭の鉢を見たことがある人もいることでしょう。
胡蝶蘭はその見た目が美しく、華やかだから贈り物として選ばれているのではありません。
通常、花は花粉が落ちて掃除が大変だったり、飲食店や医療関係の場所にはあまり相応しくないケースもあったりします。
しかし胡蝶蘭は花粉が落ちにくく、花自体の香りも控えめなので色々な場所に飾るのに相応しい花なのです。
スタンド花・花輪
開店祝い、開業祝いの花の贈り物としては、こちらも良く見かけるという人もいるでしょう。
スタンド花、花輪も良く選ばれている贈り物です。
お店の入り口に良く飾られているのを見ると思いますが、これはただ飾っているのではなく、新しいお店ができた、という良い目印にもなり、お店をただ飾るだけではない、宣伝を兼ねた集客効果もあるのです。
特に飲食店やショップではお客さんに認知してもらうことが重要ですから、お祝いとして喜ばれる贈り物の一つです。
花束
色々な場所で活躍する花の贈り物、こう言われるとやはり花束は贈り物としてのスタンダード。
もしあまり大体的にお祝いするのは過剰だ、と思われるなら、花束はぴったりの贈り物でしょう。
綺麗にまとめ上げた花束であれば、お祝いの当日に贈るというのも手です。
もちろんお店に飾ってもらうのも良いですし、手入れが難しいとあればご自宅に飾ってもらうのも良いですね。
贈り物として送る場合は、メッセージカードを添えるのも良いですよ。
フラワーアレンジメント
フラワーアレンジメントも、お祝いの場面に合わせて色々なものが選べます。
フラワーアレンジメントは既にデザインされたものを贈るのでも良いですが、アレンジメントをしてくれる場所でそのケースに合わせたものを選ぶというのも良いですね。
開店祝いか、開業祝いか、お店であればどんなお店か、業務形態はどうなっているか、大きいものか、小さいものか……相手に合わせたフラワーアレンジメントを作ってもらうとより喜ばれるでしょう。
プリザーブドフラワー
生花は美しく、華やかで飾られているだけで心が沸き立つ、なごむ、と思います。
しかしお店によっては花粉や無理が気になるかもしれない、良い花の香りが業種によっては邪魔になってしまうということもあるでしょう。
また生花は世話が必要なので、開店したてのお店で手間をかけさせてしまうのは……とご心配なら、プリザーブドフラワーもおススメ。
枯れず、その美しさを半永久に保てる上に、世話要らずなプリザーブドフラワーは、近年でもお祝いの贈り物として人気です。
第2位 現金・金券
開店、開業祝いの贈り物として、現金、もしくは金券を贈るというのは実は定番です。
新しく店舗を構えるというのは、やはり色々と設備が、もしくは細やかなものが必要になり、何かと買い物が増えるもの。
だからこそできるだけ今後、必要なものを手に入れるお手伝いとして、現金を包む、もしくは現金では直接的すぎる……と、思う場合は金券を贈るというのも、先方からすればあり難い贈り物です。
また近年ではAmazonというどこでも、いつでも、色々なものが入手できるということで、Amazonギフト券を贈ることが増えてきています。
第3位 カタログギフト
金券を贈る際にも言いましたが、贈った相手が今必要としている物を選ぶことができる、ということでカタログギフトを贈る、という方式も人気になっています。
カタログギフトはカタログ内から欲しいものを選んで注文する方式ですが、そこで最近ではカタログにもこだわりがあるようで、例えば開店、開業祝いならばオフィスカタログ、というのもあります。
カタログとは言え、何かを選び抜かれたカタログから選ぶことで、より相手の欲しいものが遅れるという方式ですね。
開店・開業祝いに定番以外のおすすめの贈り物ランキング
開店、開業祝いにはお花が定番、現金や金券などが定番……とは言いますが、定番注の定番とまではいかなくとも、人気の贈り物、選ばれている贈り物は他にもたくさんあります。
場合によってはこちらの方が喜ばれそう、こちらの方が相手に贈るのに相応しいかも……なんていう時もありますよね。
そこで開店祝い、開業祝いに選ばれている、定番以外の贈り物を紹介していきましょう。
贈る相手、贈るケースに相応しいものを選んで下さいね。
観葉植物
贈り物の中では、観葉植物を選ぶケースもあります。
こちらはオフィスやお店の良いインテリアとなるでしょう。
花ではないもののグリーンは日持ちし、その空間に癒しをもたらしてくれます。
そして観葉植物の中で良く選ばれているのが、パキラ、もしくはガジュマルです。
どちらも育てやすく、しかも縁起の良い植物。
パキラは金運や仕事運アップに効果的と言われ、ガジュマルは「多幸の木」とも呼ばれている植物。
インテリアの面だけでなく、新しいお店や事業に幸福を呼び寄せてくれるでしょう。
お酒
お祝いの席に欠かせないのが、お酒。
開店祝いに、開業祝いに、お酒を贈るのはとても喜ばれます。
もしも相手がお酒をたしなまれなくても、お祝いの席で皆さんで開けて頂いても良いですし、スタッフの方たちと楽しんでもらうということもできます。
そういう意味では、お酒はオールマイティな贈り物ということができるでしょう。
選ばれているお酒の種類としては、ビール、ウイスキー、ワインなどがありますが、もちろん好みに応じて贈るのがポイントです。
また変わったボトルのお酒を贈ると、飲んだ後もインテリアとして利用してくれるなどの思い出として残るのが嬉しいですね。
お菓子・スイーツ
お祝いの相手を選ばないのがお菓子、スイーツですね。
もちろん美味しいお菓子を贈りたい所ですが、お祝いの贈り物として考えるとただ美味しさだけでなく、より贈り物として相応しいものをチョイスするのが重要です。
まず、できるだけ個包装、一つずつに分かれているものを選ぶと、お店の人たち皆で食べやすく、わざわざ食べるために食器などを用意しなくて良いというメリットがあります。
それとある程度日持ちをするお菓子にしておくと、先方も気を取られ過ぎることなく頂けるでしょう。
家電
近年では開店祝い、開業祝いに家電を贈るというのも段々と増えてきています。
特に人気なのが、加湿器、もしくは空気清浄機ですね。
これらの家電製品は最近では見た目にシンプルであったり、インテリアとしても遜色ないデザインの物になっていたりして、オフィスやお店に良いデザインの物も増えています。
空気清浄機は室内にこもりやすい臭い対策になり、加湿器は乾燥しやすい時期に嬉しい家電。
お店にオフィスに、一つは欲しいものを贈るというのはどうでしょうか。
バルーン
バルーンギフトも近年では選ばれるようになっているお祝いギフトです。
フラワーアレンジメントにも取り入れられるようになり、決して子供だけが喜ぶ贈りものではありません。
花輪や花スタンドのように目を引くものとなるので、店頭に飾ってもらえば良いお客様の目を引き付ける贈り物となるでしょう。
またバルーンギフトは近年では増えてきていると言いましたが、それだけに色々なデザインのバルーンギフトがあります。
贈る相手に相応しいデザインをチョイスしたいですね。
コロナ対策グッズ
最近ではありますが、コロナ対策グッズを贈るというのも増えてきています。
というのも新型コロナが流行してからは飛沫防止のパーテーション、消毒用として色々な場所に配置するようになったアルコール消毒、お店によっては非接触型温度計など、様々なものが必要とされています。
これらは一過性のものではなく、今後も必要とされるものです。
だからこそこの機会にいくらあっても困らない、これらを贈るという心遣い。
今後も頑張ろうの思いを込めて、贈りましょう。
開店・開業祝いのNGな贈り物
開店祝い、開業祝いを選ぶのは大変ですが、同時にどんなものが選ばれるのか、喜ばれるのかを考えるのは楽しいことだと思います。
その思いこそが何よりの贈り物ですから、例え定番ではなくても相手が喜ぶからにはこちらの方が……そんなこともあるでしょう。
しかしいくら相手がこちらの方が喜ぶからと言っても、マナーのなっていない贈り物を選ばないようにしたいものです。
そこで開店祝い、開業祝いにNGな贈り物もご紹介しておきたいと思います。
火を連想するもの
開店祝い、開業祝いに火を連想させるものは避けるべきと言われています。
新しいお店、オフィス、これからより発展していくべき職場で、最も想像したくないのは火事。
だからこそそんな火事を想像してしまうものは避けなければいけないのです。
マッチやライターというすぐに想像できる物もそうですが、同時に赤い色も火を連想するために避けるべきと言われています。
これらはフラワーギフトを選ぶような時は注意するようにしましょう。
下半身を連想するもの
下半身を連想するものも、開店祝いや開業祝いには避けるべきです。
これはただ下半身に身に付けるというものだけではなく、例えばスリッパ、マットなども同じなので注意しましょう。
新しい場所だから……とマットやスリッパは選ばれやすいこともあるので、特に注意ですね。
どうしてこれらがいけないのかと言うと、こういったものは「踏みつけるもの」として不適切だと言われているのです。
特に目上の人に対して失礼であると言われているものなので、できるだけ避けて下さい。
語呂が悪いもの
語呂が悪いものと言うとすぐには想像できないかと思いますが、分かりやすいとこで言うと「くし」です。
これはくしが「苦しむ」「死」という言葉を連想させるため、贈り物として不適切であるとはよく言われていますね。
お祝いというのは縁起を担ぐもの、開店祝い、開業祝いにはできるだけ縁起を担げるように、幸運を運んでくれそうなものを選ぶようにしましょう。
逆に「根付く」という意味ではお見舞いに不適切な鉢植えなどは、その土地に根付くとして良い贈り物とされます。
壁に穴を空ける必要があるもの
壁に穴を開ける必要ながあるもので注意したいのが、時計です。
時計はお店でもオフィスでも必ず必要と言える家電であり、記念に……と思って贈り物に選びやすいものですが、壁掛け時計とかになると折角の新しいお店、オフィスの壁にいきなり釘を入れることになります。
時計を駆けるためとは言え、壁を傷つけることに違いはありません。
同じように壁を飾るような物を贈る時には、それをどう飾るか考えてから贈りましょう。
時計なら置き時計にすると、壁を傷つけることがないので良いですよ。